【書評】「思考の整理学」|悩んだ末に「結局、どうすればいいの?」から抜け出したい方へ

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こんにちは、ミャザです!

 

悩みを解決するために、

自己啓発本を読み、SNSを見て情報をたくさん集めているのに

行動に起こせない。

たくさん調べた結果、

「結局どれをやるのが一番自分に合っているか?」

「効率的なのはどれか?」

こんな思考に陥ってしまい、

どうすればいいか分からなくて、

また検索して本読んでの繰り返しになる。

こんなことになっていませんか?

 

色々、知識や情報は持っているのに、

頭がゴチャゴチャしている人は

「情報収集能力」が足りないのではなく

「思考の整理の仕方」が悪いのではないか。

 

そんな

「頭がゴチャゴチャしていて、思考がまとまらない方」へ

おススメしたいのが、

外山滋比古 著「思考の整理学」

思考がまとまらず結局どうすればいいか分からない人に

自分で考え、自分で決断できる生き方を持ってほしい。

頭のモヤモヤを整理し

今自分が一番やりたいことを気づかせてくれる

「きっかけ」を作ってくれる一冊です。

「思考の整理学」の概要

【概要】著者:外山滋比古(とやま・しげひこ)

出版社:筑摩書房

出版年月日:1986年4月24日

ページ数:223ページ

この本は1986年4月に第一刷が発行されているため、

少し古い表現方法になっていたり、

旧字体が出てきたりしますが、

根本的な考え方は今でも通用します。

 

「あとがき」でもありますが、

この本は、

思考の整理の技術や方法を読者に提供しようとする

How to 本ではないです。

ものを考えるという事はどういうことか、

考えること自体が面白いことなんだと、

読者に思ってもらうために書いた本だそうです。

 

この本に書いてある内容を、

自分自身に置きかえて考えてみる。

その考えている状態こそが、

好奇心を湧き出させてくれることだと知ることが大事です。

 

これから実際に読んでみて

僕なりのためになった考え方を紹介します。

近年の学校教育はグライダー型の人間を育てている

表紙を見たとき、

先生と教科書に引っ張てもらう「グライダー型」ではなく、

エンジンを積んで自分の頭で考え、自力で飛びまわれる「飛行機型」の人間こそ

これからの時代に必要

と書かれていた。

 

本書にある「グライダー型」とは

先生と教科書に引っ張られて勉強し、

自力では飛び上がれないことをいう。

反対に「飛行機型」とは、

自分で物事を発明、発見し、

自力で飛行できることをいう。

 

「このグライダー型人間って自分のことだ!」

先生に言われて仕方なく知識を詰め込み、

教科書を開いて答えを探す。

受動的な行動しかしてこなかった。

そんなグライダー型人間は、

やりたいことができる場に出ても、自分では決断が下せない。

グライダー型が悪いわけではなく、

グライダー型でも自力で考える力が必要である。

 

グライダー兼飛行機のような人間になるには

どういうことを心がければよいかを

この本では

考えさせてくれるような内容となっています。

 

ちなみにこの本は、

東大・京大で一番読まれた本として話題になっているらしいです。

答えを聞くのではなく、意味を考えることが思考を深める

今の学校教育はグライダーを育てているような作りになってしまっている。

先生に言われるがまま勉強しており、

学校で優秀な人は、グライダーの達人である。

 

昔ではこんな風に勉強させていたらしいです。

ろくに字も読めない幼い子供に、

漢文の素読をただ朗読させていた。

意味を教えてもらえないから我慢しているが、

子供たちは、より早く意味もわかるようになりたいと思うようになる。

それがかえっていい教育になっている。

 

この話から、

自分で考えることで

好奇心を生むことができる

ということが分かりました。

 

まずはやる意味を考えてから

やるか、やらないか決めていることが多い。

だからこそ本当にやりたいことは何か聞かれた時に

何も出てこない。

知りたいという好奇心を失っているから

視野がかなり狭い状態になっている。

 

やる意味を考えて

やるか、やらないか決めるのではなく、

やってみたいと思うことをただただやってみる。

まずやってみることが、

その先、知りたいという好奇心を生み出してくれる。

「悩み続ける」より「とにかく書いてみる」

考えをまとめようとしても中々思うように行かない。

材料はたっぷりあるのに、

むしろたっぷりあり過ぎるからどうまとめたらいい分からない。

だからこそ、とにかく書いてみることが大事!

たくさん悩んでも答えは出ない。

頭だけで考えていても何も思い浮かばないが、

とにかく書いてみると、考えていることがスラスラ出てくる。

しかも自分はこんな風に考えていたんだ、と気づくこともある。

書くことで思考は整理できる。

 

本書で分かりやすい例があった。

全速力の自転車は、少しくらいの障害をものともせずに走れるが、

ノロノロ走っていると、石ころひとつで転んでしまう。

 

ゆっくり正確に書こうとすると簡単に手が止まってしまうけど、

まずは一気に思うままに書いてみる。

あとからゆっくり修正すればいいだけ。

とりあえずでも終わってたら一安心できる。

 

何かテーマ、結論が欲しい時

とにかく一気に書きだしてみて

全部出しきってから整理していくと意外と簡単に案が出たりする。

その案からやることを見つけられるし、

後から少しづつ微調整して完成に近づければいい。

いい考えが思いつく場所は「三上」

「三上」とは

・馬上(馬の上、乗り物の中)

・枕上(夜布団に入っている時ではなく、寝起きの朝の布団の中)

・厠上(トイレの中)

この3つの最中が

何にも邪魔されずに

一番いい考え、ひらめきが浮かぶ場所だそうです。

 

もう一つ、「三多」という考え方がある。

・看多(多くの本を読む)

・做多(多く文を作る)

・商量多(多く工夫し推敲する)

文章上達の3ヶ条として伝わっていますが、

思考の整理法としても使えます。

まずは、多く本を読んで知識や情報を増やす。

そして実際にたくさん書いてみてそれを吟味・批判していく。

そうやって知識や情報を集めて自分のものとしていくと

思考が洗練されていく。

 

・三多で思考を深める

・とにかくやってみる

・とにかく書いてみる

これらを日常で行い、思考を整理しておく。

そうすることで、

三上の最中、何にも邪魔されないリラックスした状態の時に

いい考え、ひらめきが起こるようになる。

名言:「テーマはひとつでは多すぎる」

この本を読んで、

僕が一番心に残った言葉は、

 論文を書こうとしている学生に言うことにしている。

「テーマはひとつでは多すぎる。すくなくとも、二つ、できれば、三つもって、スタートしてほしい」。

 

僕も何か悩んでて答えが欲しい時に、

何か一つの明確な答えを求めていた。

これだ!という答えを見つけようとすると、

考えるだけで力んでしまい、柔軟な発想にならない。

それに、一つだけだと失敗したときに後がなくなる。

 

二つ、三つ考えておくことにより、

一つ失敗しても他があるから、

一つの時より気を楽にして考えられる。

そして、

三つを競争させることで一番伸びそうなものに注力することもできる。

だからこそ、「一つでは多すぎる」という事である。

 

答えを探しているときに、

数学のように、一つの答えがあるわけではなく、

国語のように、人によって回答が違ってくるのと同じ。

答えが複数あるなら、一つを目指すこともなく

いろんな発想を生み出せるという事でもある。

「思考の整理学」で頭をスッキリさせる

今回紹介した本、

「思考の整理学」

悩んでゴチャゴチャした思考を整理し、

自分の頭で考えることが

必要だと教えてくれる本です。

 

悩んで悩んで、

結局どうすればいいか分からなくなり

頭がゴチャゴチャしてしまっている方は、

是非読んでみてはいかがでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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